九龍エリア(ハムスイポーと九龍城)

旺角駅から地下鉄で2駅目、旺角エリアから北西の海沿いにあるのが電脳街として有名なサムスーポー地区で、かつてここはジャンクで有名な水上生活者が多く暮らす街でした。ところが、近年の再開発で海岸線の大規模な埋め立てがあり、今ではジャンクや水上生活者の姿を見かけることもなくなりました。変わって電化製品関係の店が多く集まる街として発展し、今ではコンピュータや携帯電話などIT関係のお店がひしめくようになりました。また、アニメや漫画関係の商品を扱う店も数多くあり、この界隈を歩いてみると香港のオタク文化を垣間見ることができます。

九龍エリアの東側、旧国際空港に近い九龍城界隈は、かつては九龍城砦に近接する無法スラム地帯として有名でした。アヘン戦争後の租借条約から除外されて中国の飛び地となっていたためイギリスの統治が及ばず、主に中国大陸から流入した人々が暮らすスラムと化していたのでした。幾つものビルが不法建築で連なって、ひとつの巨大な建物のようになっていた九龍城は、中国返還を控え、1994年に香港政庁と中国政府の同意により完全撤去されたのでした。

その後、九龍城跡は再開発によって九龍寨城公園となり、周りは飲食店が多く集まる地域として生まれ変わり、今では香港でも名の通った中華や甜品の名店も店を構えるようになりました。九龍城の西側には、かつてブルースリーも暮らしていたという九龍塘という高級住宅街があり、隣の九龍城とは対照的な街並みです。最近では、九龍城のすぐ近くにあった旧香港国際空港(啓徳空港)が閉鎖されたことで、市街地の高さ制限も撤廃され、オフィスや店舗、住宅が入る超高層ビルの建築ラッシュが始まっています。